フォアハンドを打つ時に左手を意識すると、左手に余計に力が入りスイングの邪魔をしてしまいます。
そのためフォアハンドを打つ時の左手の使い方は、無意識で行いやすい右手と連動させた動きを覚えます。
左手を意識すると、右手と左手を単体で考えてしまい、意識することで「力みが入り」自然な動きの妨げとなってしまいます。
フォアハンドのメインは、スムーズなボディターンと、その身体に引っ張られてくるラケットを持った右手の流れるような自然なスイングなのです。
目次
フォアハンドで左手が邪魔にならないでラケットを振る方法
イメージして下さい。
胸のまえで両手でバスケットボールを持ちます。
そのまま身体の右側に移動させて、さらに右下(右の骨盤の高さ)まで下げます。
そこから一気に、ラグビーのパスのように左側のできるだけ遠くにバスケットボールを放り投げるようにします。
この動きが、フォアハンドの左右の手が連動した自然な左手の使い方となります。
*スタートの位置は胸じゃなくても「みぞおち」でもOK

上記画像の①がスタートで、②で動き始めになります。実際はラケットを持っているので、左右の手がグリップとシャフトで互い違いになりますが、腕の使い方は同じです。
画像③では、右の骨盤まで下げる動作に入ります。

画像④でラケットも左手も下げて、画像⑤が振り始めで右手と連動して左手も動いていきます。


効率よく左手の使い方を身につける練習方法
テニスの動作を効率よく身につけるには、順番があります。
1.先ずは画像を何度も見て、脳に焼き付けます。
これは人間に備わっている能力で、ミラーニューロンを活かす方法なのです。
ミラーニューロンとは、人の動きの動作を見たときに、あたかも自分が同じ動作をしているように脳の神経細胞が働きだす能力なのです。
要するに人間の脳は、脳にイメージを焼き付けることで、その動作を習得するのにスムーズに入りやすくさせる神経細胞が働きだすのです。
もっと簡単に言うと、頭の中で動作練習ができてしまうのです。
有名な実験話ですが、オーストラリアの心理学者(アラン・リチャードソン)が、イメージ練習がいかに効果があるかの実験を行いました。
学生達をランダムに3つのグループに分けて、練習期間を終えた最終日にフリースローの確率をテストする実験なのです。
Aグループには、実際にボールを使ったフリースローを20日間毎日練習させました。
Bグループには、1日目と20日目だけフリースローを練習させました。
Cグループには、Bグループと同じ1日目と20日目だけフリースローの練習させましたが、2日目~19日目までの間は、頭の中のイメージでフリースローの練習を毎日20分練習させました。
(上手くできた場面を鮮明にイメージしたイメージ練習です)
最終日のテストの結果
Aグループは、毎日練習した分、成功率が24%も上がりました。
Bグループは、練習していない分上達がなかったのです。
Cグループは、イメージ練習の効果で成功率が「なんと23%」も上がったのです。
頭の中のイメージをより鮮明にできると、脳の神経細胞も「実際に練習していると認識」してしまうことを意味する実験結果なのです。
「頭の中だけで?」と思うかもしれませんが、これが人間の脳の凄さなのです。
この能力をテニスで使わないなんて「もったいない」です。
そのため画像を何度も見て、良いイメージを頭に焼き付けて、頭の中でも練習する環境を作ることは効果的な練習なのです。
2.次に素振りで誤差チェック
頭の中のイメージと身体の動きに誤差がないようにチェックしながら行います。
イメージ通り上手くできたら、さらに鏡を見ながら動作チェックをします。
さらに大事な練習!
素振りの中で、実際にボールが飛んで来たのを鮮明にイメージしてタイミングを合わせてボールを打つ練習をします。
深いボールから短いボール、スピードのあるボールまで実際に起こりえるボールをイメージすることで、フォアハンドの左手の使い方を身につけることを早められます。
3.実際にテニスコートでボールを打つ
実際にボールが飛んでくると、ボールや状況に意識がいってしまい、難しいと思うのは当たり前ですが、身体で表現できるようになるまでのスピードは俄然早められます。
上手くできない時は、1と2を繰り返し、脳に正しい情報を送り込みましょう。
フォアハンドの左手の使い方 まとめ
- 左手を意識してしまうとさらに邪魔になる。
- 右手と左手は連動させて、両手でバスケットボールを放り投げるイメージ。
- 頭の中のイメージ練習も効果がある。
- 素振りで誤差をチェックする。
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