強風でテニスが思うように出来ない!風を利用する試合の戦術とは?

このページは、風が強い日の試合が苦手な方に「風邪を利用するコツ」を、わかりやすく解説します。

強風の中のテニスの試合は、誰もが調子を悪くするものです。しかも体力を消耗して疲れやすくなります。

そんな風の強い日に試合をするときは、風を利用したプレーに切り替える必要があります。

というのは、強風の中「嫌だな~」と、思ったままプレーしても調子が上がることはありません。
風を上手く利用することが、相手のミスを誘いポイントに繋げられるからです。

例えば、風が強い日は、風の影響で打点の位置がズレやすくなり、(誰でも)いつものリズムを崩しやすいのです。

だから、強風の中で自分のリズムを整えようとするよりも、相手のリズムを崩すことに専念した方が、試合を有利に進められます。

試合で風が強くて「大丈夫かなぁ~」と不安になる気持ちも、風を「攻撃のアイテムに」することで、不安な気持ちを「楽しさに」変えることができます。

「風上」風が後ろから前に吹く追い風の対策

風上のゲームを取れると、試合で勝つ確率が高くなります。

というのは、風下はボールが収まりやすくミスが少ないため、ゲームが取りやすいからです。

風上では、誰でもミスが多くなりゲームを落としやすいのです。そこを奪うことで、強風時の試合は圧倒的に有利になります。だから「風上を制する」戦術が重要になります。

風上のように背中側から相手側に風があると、風にボールが乗って飛びやすくなるため、ボールのアウトする確率が高くなります。

アウトの確率を下げるには、自分が放つボールの弾道を低めにすることです。

それは、(いくらスピンの量を多くしても)風が強い時に、弾道が高くなると風に乗ってアウトしやすいからです。

例えば、低い弾道でボールが浅くなりそうでも、(風上のときは)ボールは風に乗って、想像以上に深く入ります。

しかも、自分が放つボールのスピードが遅くても、風の勢いが加わることで、(急に)ボールが伸びたりするため、相手には打ちにくいボールになるのです。

要するに、(風上のときは)風の力でボールに飛距離を加えることが、安全で打ちにくいボールにさせられます。

自分が風上で、自分のボールを(ねじ込む)ことに頭を使うより、風の力で相手を(もてあそぶ)ようにプレーを楽しむのです。

ボールを低い弾道で飛ばすスイング

低い弾道でボールを飛ばすには、下記画像①のようにラケットを後ろで下げ過ぎないで、地面と平行気味のスイングにします

画像②のように、ラケットを下げ過ぎて上に振り上げると、ボールにスピンはかかりますが上に飛ぶ力も加わるため、風上の強風時は滞空時間が長いとアウトしやすくなるからです。

そのため、風上のときのラケットは、(少しだけ)打点より下からか、ボールと同じ高さでスイングする意識で行います。

バックハンドスライスの低い弾道

スライスで打つ、バックハンドの低い弾道のボールも効果的になります。

それは、スライス回転のボールは、バウンドして跳ね上がるときにボールが変化するため、その変化に風の勢いがプラスされることで、相手は返球しにくいボールになるからです。

風の強い日は、元々打点がズレやすい状態なのに、そこにスライス回転のボールを打つことで、さらに打点がズレやすくなるのです。

だから、風上から打つスライス回転も、効果的な攻撃のアイテムになります。

バックハンドスライスで低く飛ばすスイング

バックハンドのスライスで打つときは、下記画像のようにフィニッシュを上にあげないで、インパクトでラケットを止めるようなスイングにすると、飛距離を抑えて短めのスライスボールになります。

その時に重要なのが、ボールを捉える瞬間のラケット面の角度です。

ボールを捉える位置が、上記画像①の紫色の部分はネットミスをします。
画像②の赤色の部分でボールを捉えられると、ほど良く低い弾道になります。
画像③の水色は、ボールが上に飛び上がりやすく、風に乗りアウトしやすくなります

ラケットをインパクトで止めるようなスイングでも、上記画像の②の位置にラケット面を入れられるとボールはネットを越える弾道になります。

バックハンドのスライスでボールを捉える打点

バックハンドのスライスの場合、グリップの握り方によって打点が異なります

通常のコンチネンタルグリップ(包丁を持つ握り)だと下記画像①の前方の打点で捉えます。

しかし、フォア側に近い握りで握っている方は、打点を下記画像①より後ろで打たないと、面が開いた状態でボールを捉えてしまい、ボールが上に飛び出すのです。

そのため、画像②の位置まで打点を下げて、身体の少し前で捉えるようにすると、上記ボール画像②の位置でボールを捉えられます。

風上の戦術

風上(追い風)の環境では、自分が放つボールは通常より風の影響でアウトが多くなりやすいのですが、相手は、しっかり振り抜いてもコートに収まる環境になります。

そのため、ダブルスのときに、風上(追い風)の状態で「相手がストローク」で「自分達がボレー」の状態は、避けたいところです。
風上の場合は、相手をネットに出させた「相手がボレー」で「自分達がストローク」で勝負することをお勧めします。

というのは、相手がボレーにいた方が、アウトボールにも手を出してくれる可能性が高くなります。反対に、ストロークだとアウトボールの判断がはっきりわかってしまうのです。

しかも、風上(追い風)では、ロブをワザと低めに上げるようにします。それは、アウトを避けるためと、風でボールに飛距離が出たり流れるため、相手には打ちにくいボールになるからです。

つまり、(風上では)ボレーを打たせる突き球と、スマッシュの形を取らせる「ロブを利用した攻撃」を(多めに使い)ミスを誘うのです。

スマッシュのボールは、(心理的に)打ち込まないと「弱気」だと思われて「恥ずかしい」と感じてしまう人が多いものです。だから、風が強い日でも無理して打つからミスを誘いやすいのです。

反対に、スマッシュを打たないと判断した人は、とっさに繋ぎ球に変えるので、返球が短く勢いのないボールとなって返ってきます

そのため、次のボールは攻撃がしやすくなり、自分たちのペースで試合を進められます。

「風下」自分に向かってくる向かい風の対策

風下(向かい風)は、ボールをしっかり強打してもコートに収まるので、ゲーム始めの1ゲーム目は、風下からスタートできると、体を(早くに)温められ調子を上げやすくなります。

しかも、スピン回転のボールは(風の影響で)ボールが沈みやすいため、ボールを相手の足元に集められます。

さらに、風下で有効になるのは、ロブを少々強く打っても風でコートに押し戻されるのでコートに収まりやすくなります。

そのため、風下ではボールがコートに入りやすい環境なので、いつも以上に思い切りの良い攻撃ができます。

だから、風下はゲームを取りやすいのです。

ただ、注意する部分として、風の影響で相手のボールが(思いの外)伸びてくるため、素早い反応をする準備が必要です。

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風下ではアングルやドロップショットも有効

風下(向かい風)のときに有効なショットとして、角度をつけたアングルは風で押し戻されるため、角度の幅が大きくなります。さらにドロップショットも風で戻されるので効果的になります

ストロークでもボレーでも風で押し戻されるので、相手を効果的に前に誘き寄せて、風下でアウトになりにくいロブで後ろに走らせる組み合わせができるのです。

風下の戦術

普段アウトしそうなストロークやフラットサーブまでコートに収まりやすくなるので、思い切りの良いスイングでグイグイ押してプレーしましょう。

さらに、風下ではボールが押し戻されてロブも有効に使えるチャンスなので、相手を前後に動かす組合せを混ぜる攻撃も効果的になります。

他にも、自分達がボレーにいる場合は、アングルやドロップボレーを使うことで、風の効果を最大限利用できます。

左右に抜ける「横風」の対策

左右の横風が強いときは、スピードのあるボールよりスローボールが風に流されやすく、相手には打ちにくい環境でプレーさせられます。

というのは、左右の風の場合は、サイドアウトのボールが風に押し戻されてくる可能性が高くなるからです。

例えば、左側から右側の横風は、左側にサイドアウトしそうなボールでもコートに押し戻されやすくなります。(下記画像)

反対に、右側のアレー内に収まりそうなボールは、サイドアウトする可能性が高くなります。(下記画像)

そうなると、ロブも同じ事が言えるので、左サイドに上げるロブは、サイドアウトのコースを狙ってもコートに戻ってくるような軌道になります。

ロブ自体をコートの左側反面に上げることで風に流されてもコート内に収まり、尚且つ相手も風でボールが流れるのでスマッシュが打ちにくく、ミスを誘いやすくなります。

*風向きが右側から左側の場合は、逆になります。

左右の風の戦術

ストロークやボレーのように、ラケットを体の横で操作する場合は、打点がズレても返すだけなら対応することが可能ですが、スマッシュのような「縦のスイング」では、ミスショットに繋がる可能性が高くなるのです。

縦のスイングでも、サーブの場合はボールの高さがスマッシュより低いので、ボールが流される時間が少なく、しかも、トスのやり直しがきくのでミスを回避しやすくなります。

横風の戦術として、出来るだけノーバウンドで横に流れるボールを相手に送ると効果があるので、ロブのような滞空時間の長いスローボールを使うことが、相手にストレスを与えミスを誘い出せるのです。

スマッシュは、(通常)普通に打ち込めるチャンスボールですが「横風が強い時は」空振りやフレームショットを多くさせられ、効果的にミスを誘いやすくなります。

したがって、風の強い日は(敢えて)スピードのないボールを利用して、風の力でボールを変化させることが、相手のミスを誘うことができるのです。

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まとめ:強風でテニスが思うように出来ない!風を利用する試合の戦術とは?

  • 風上(追い風)は、ボールがアウトしやすいため、弾道を普段より低くする。
  • 自分達が風上では、相手のストロークが有利になるので、ボレーをさせる戦術が有効。
  • 風下(向かい風)は、いつも以上にコートに収まるので、思い切りの良い攻撃をする。
  • 風下(向かい風)はボールが押されるので、ドロップショットやアングルも効果的になる。
  • 左右の風は、ゆるく滞空時間の長いノーバウンドのボールが効果的。

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