元テニスコーチが教えるボレーでミスを少なくするコツ!回転の影響とは?

このページは、ボレーミスが多い方に「ボレーミスを少なくするコツ」を、わかりやすく解説します。

ボレーで起こるミスショットにはいろいろな原因があります。
その中でも、相手のボールが影響して起こるミスもあるのです。

例えば、こんなミス

「あれ?、ちゃんと打ったのに、なんでネットしたのだろう?」
「今日は、ずいぶんアウトが多いなぁ~」

こんな経験を、一度や二度感じた事はないですか?

実は、相手の球筋によって無意識に起こるミスは意外とあるのです。

対戦する相手が、鋭いスイングでスピンやスライスをかけてくる場合は、特に起こるのです。

スピン回転の量が多い相手の場合には、今までと同じ打ち方をしてもアウトがしやすくなります

スライス回転が多いボールを打つ相手の場合、完璧に捉えたつもりでもネットをしてしまう事もあるのです

ボールの球筋によって影響がある

私が中学の時に、コーチ相手に(ボレー対ストロークで)ボレーの練習をしていた時、なぜかネットミスが多い日がありました。

「なぜだろう?」と、思いながら全く修正が出来ずに練習をしていました。

自分のラケット面の出し方が悪いのか、ボールに押し加減が足りないのか、色々試行錯誤をしてみました。

ストロークの相手が変わって、今度はスピン回転の多い高校生とラリーをしたのです。
私は、同じ感触でボレーを打っているのに「今度はアウトが多い」のです。

アウトが多くなったので、コンパクトに合わせてみたのですが、やはり飛び過ぎてアウトするのです。

「今度は飛び過ぎるなぁ……」もしかしたら、ボールの空気圧が関係しているのかな?と思いましたが、それも違いました。

練習を終えて、親が迎えに来るまでに時間があったので、壁打ちをして待っていました。壁打ちで、スピン回転やスライス回転などを混ぜながら打っていたら・・・

「えっ?」と、思うことがあったのです。

スピンとスライスを交互に打ったときに、壁に当たって跳ね返るボールが、同じ跳ね返り方をしないのです。

スピン回転のボールは、自分の位置まで戻ってくるのですが、スライス回転のボールは短めに戻ってくるのです。

要するに、スピンのかかったボールが壁に当たると、上に跳ね返って戻ってくるので、ボールは自分の位置まで飛んできます。

しかし、スライスのかかったボールが壁に当たると、下に跳ね返って戻ってくるので、ボールが短くなってしまうのです。

回転が少ないフラットボールには、変化なく通常のように跳ね返ってきます。

本物の壁でさえ、スピンとスライスによってボールの弾かれ方が違うのです。

「あっ、もしかして?」

さっきのボレーミスって・・・
当時、私が教わっていたボレーは「壁を作る」感じのボレーをしていたのです。

前述した、私とラリー練習をしていた、ストローク側の2人の特徴は、コーチはフォアがフラット系で、バックがスライス回転。高校生は、フォアもバックもグリグリのスピン回転だったのです

そのため、異なるミスが出ていたのです。

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根本の原因は「当てるだけのボレー」

壁のように「当てるだけのボレーだと」相手のボールによって、結果が左右されます

だから、コーチのバックに集めるとスライス回転だったので、ネットミスが多くなったのです。
フォア側は、フラット系のボールだったので、違和感を感じることなく返球できていたのです。

もう1人の高校生は、グリグリのスピン回転だったので、ラケットがボールに弾かれてアウトが多くなっていたのです。

したがって、当てるだけのボレーは、初級・初中級くらいのラケットの芯に当てることを優先したレベルにはお勧めです。

しかし、ある程度ボレーができるようになったら、スライス回転でボールを飛ばすようにする必要があります。

なぜなら、相手のボールに左右されることなく、効果的なボールを安定して打てるからです。

上記動画は、ヒンギスの「腕の使い方」を注目してください。自らボールにスライス回転を加えるようにスイングしています。

解決方法は回転を生み出す

相手が放つボールに左右されない方法は、自ら回転を生み出すことです。

自ら回転を生み出すことによって、相手が放ったボールの回転を打ち消すことが出来るからです。

要するに、遠いボールや打ちにくいボール以外は、自らスライス回転をかけたボールで繋ぐようにするのです。

そうすることで、相手が放った「ボールの回転を打ち消し」相手が「打ちにくい球筋で」ボールを飛ばせる効果があるのです。

腕の使い方

上記画像のように、横から見ると、ラケットを緩やかに下げながらスイングします。正面から見ると、アウトサイドインになるようにスイングします。

ラケット面をセットする高さは、ボールを打つ打点(赤い丸部分)より「上にセット」します。

そのままラケットを下げながらスイングして、ボールがラケットの中心部に当たるようにタイミングを調整するのです。

上記画像:フェデラーの腕の使い方も参考になります。

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スライスボレーの効果

ボレーでスライスをかけられると、相手のボールに左右されなくなるため、ミスの量が少なくなります

ストロークで、スライス回転を得意とする相手のボールにも、(今まで無意識でしていた)ネットミスを減らせることもできます

しかも、スライス回転のボールは、空気抵抗の影響により、コートに収まりやすくなります

何より、スライスをかけたボールは、ボールの弾み方がスピンと異なるので、相手が打ちにくいボールになります。

さらに、スライス回転はボールが低い弾み方のため、相手はネットを越すために上にあげようとするので、浮いたボールが飛んできやすくなるのです

だから、プロの選手やネットプレーが上手い人が、スライス回転のボレーを打つ割合が高いのです。

せっかくネットに詰めてボレーをするなら、相手の嫌がる球筋にした方が効果があります。

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まとめ:元テニスコーチが教えるボレーでミスを少なくするコツ!回転の影響とは?

  • 当てるだけのボレーでは、相手のボールに左右されたミスが出てしまう。
  • 自らボールに回転をかけることによって、相手のボールの作用を打ち消すことができる。
  • スライス回転のボールは、相手も打ちにくくなる。

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