ボレーでスライスをかけることで二つの効果があります。1つは相手が打ちにくいボールになること、もう一つはコートに収まりやすくなることです。
スライス回転のボールは、弾み方が跳ね上がらないで低く弾みます。そのため、相手のラケットの芯を外すことが出来るのです。
さらに、回転がかかっていると空気抵抗によって飛距離を抑えてくれる効果もあるのです。
ほとんどの人がストロークのスピン回転の跳ね上がるボールに慣れているため、真逆の跳ね上がらないスライスは返球が厄介で、注意して返球しないと誰でもミスが出やすい球筋でもあるのです。
そんな厄介なスライス回転のボールを使わない手はないです。
1.スライス回転になるラケットの軌道
相手が打ちにくいボールは、スライス回転がかかった球筋のボールなのです。
スライス回転のボールは、回転の影響によりスピンやフラットボールより低く跳ねる性質があるのです。
ボールが低く跳ね上がると、相手はラケットのスイートスポット(中心)の下側で捉えやすくなり、上の画像のラケット面の下側の赤い部分に負荷がかかるため、ボールが飛ばなくなります。
しかもラケット面がかぶさりやすくなることによってネットミスをさせやすく出来るのです。
赤い矢印のように、ラケット面の下側にボールが当たり負荷がかかると、ラケット面の上側が倒れやすくなるのです。
上の画像はスピン・フラット・スライスの回転によるボールの運動です。
白い線のように同じ軌道で飛んで来ても、ボールの回転によってボールの弾みが異なります。
①のスピンボールの跳ね方は、ボールが上に跳ね上がります。
②のフラットボールの跳ね方は、通常の跳ね上がり方をします。
③のスライスボールの跳ね方は、ボールが低めに跳ね上がります。
だからボレーの球筋はスライス回転がかかったボールが効果的な球筋となるのです。
上記画像は、ボールがおヘソの高さのボールなのですが、ラケットのでだしが①のようにラケットヘッドが頭の高さから動きだし、徐々に下がり④のインパクト後の⑤まで下がり、⑥のフィニッシュで少し上がる動きでスライス回転がかかるのです。
細かなラケットの動きは、ボールの下側に抜けるような動きになります。
ボールの赤い矢印が、ラケット面が接触する部分です。
これがスライスをかける時の捉え方のコツとなります。
2.パンチを加える足の使い方
この下記画像は中間位置(デッドゾーン)からのファーストボレーです。
この位置からのボレーは攻撃を開始する場所なので、パンチ力のあるボールを打てないと、相手に逆襲されてしまう恐れがあります。
右利きのフォアボレーでパンチを加えるのは、右足で地面を蹴ることによって身体が前に移動する動きでボールにパンチ力を加えるのです。
上の画像①でラケットのセットと右足に体重を乗せます。
②で左足に移す準備をします。
③が右足で地面を蹴りながら左足に体重を移し替えるのとインパクトが同時ぐらいです。
厳密にいうと、インパクトから少し遅れて左足が着地が理想です。
ボールを打つ前に左足へ体重が移動してしまうと、身体の位置がストップしてしまいパンチを加えるものが無くなり、腕の力でパンチを加えることになります。
腕の力でパンチを加える打ち方は、大振りをする原因となり、捉える位置によってラケット面の向きが変わりやすいため、ミスも多くなります。
上記画像④のように、左足が体より前方にある状態がバランスの良い状態で、バランスが良いとエネルギーロスも少ないのです。
バランスの良い体勢でボールを打つことは、効率良くボールに力を伝えられて、小回りがきく軽自動車のように次のボールへ素早く移動しやすくなります。
3.打点の位置を安定させる顔の向き
顔をインパクトに残す動作は、打点が前過ぎにならないように自分の近くに引きつけられます。
ボールが飛んできた前方の方向を見ながらボールを打つと、ボールを捉える位置の前方加減が広くなり過ぎて、早すぎるタイミングで捉えやすくなります。
これを修正するには、上記画像のように打ち終わりの瞬間でも、インパクトした位置に顔を残すことです。
ボレーが苦手な人の特徴は、ラケットにボールが当る瞬間より早いぐらいのタイミングで相手の方向に顔を向けてしまうヘッドアップが原因のことが多いです。
テニスのボレーで効果的なスライス回転!打ち方3つのコツ まとめ
- 相手が返しにくいボールは、スライス回転がかかったボール。
- スイングは、ボールの少し上からスタートして下げながらスイングして最後に上がる。
- ボールにパンチ力を加えるのは、右足で地面を蹴り前に移動する動き。
- 打点の位置を安定させるのは、インパクトから打ち終わりまで顔を残しておく。
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