このページは、メンタルが消極的になる方向けに「メンタルを強化するコツ」を、わかりやすく解説します。
メンタルの「強い」「弱い」を簡単に言うと、環境が変わったときに「集中できる人」と「乱す人」の違いです。
というのは、誰でも、いつもの慣れた環境ではリラックスしているため、集中して行えるものです。
ところが、環境が変わることで「心に」変化をもたらすのです。
テニスでメンタルが「強い人」と「弱い人」の大きな違いは「観点」です。メンタルが「強い人」は、目の前のことに重きを置ける人なのです。
なぜかと言うと、誰でも試合の目的は「勝つこと」です。勝つために「今からどうするか?」に焦点が合っているから、心が乱れにくいのです。
例えば、対戦する相手は「何が弱点」で「何が上手い」「ストロークの球筋」「サーブの球威」などの特徴を早い段階で探ります。
相手の情報を知るから崩し方が見えてくるように、勝つために必要な行動に頭を使います。
だから、心が乱れている暇も無く、目の前のことに没頭できるのです。
目次
弱気にしてしまう原因は「未来の不安」
メンタルが弱いと感じている人は「結果」に焦点が合ってしまいます。
理由は、テニスで消極的になる場合のほとんどは、予測できない未来の結果に「不安」を感じるからです。
例えば、自分より格下の相手に「負けたら嫌だな~」とか、大事な場面で「失敗したらどうしよう?」と、未来の結果(マイナスイメージ)をしてしまうから萎縮してしまうのです。
最も身近なところで、オリンピックの期間になると「メダル確実」「メダル候補」など、メディアが結果に期待を持つ情報が多く流れます。
4年に1度のオリンピックという一筋縄ではいかない状況なのに、外野から「メダルを確実に取れる」というプレッシャーを与えられているのです。
選手によっては、本来の目的である「練習の成果を出し切る」という単純な目的を見失ってしまい、メダルを取るという結果にベクトルが向いてしまうから、プレッシャーを感じて心が乱れてしまうのです。
日本代表となる選手でさえ、結果にベクトルが向いてしまうと、プレッシャーに心を乱され実力を出し切れないこともあります。
したがって、試合で不安が襲ってくる人は、未来ではなく「現在」に頭を使う必要があるのです。
集中して実力を発揮するタイプ
実力を発揮する人の特徴は、試合でも相手視点で考えることが多い。
- 相手は何が得意で、何が苦手か?→相手の苦手な部分にボールを集める。
- 相手はフットワークが良いのか悪いのか?→動きが悪かったら前後左右に動かす。
- 相手はどんなプレーをしてくるのか?→相手のやりたいプレーをさせない。
- 相手はどんな球筋なのか?→スライス系だとボールが弾まないから、ラケットをいつも以上に下げてネットミスをしないようにする。
- 相手は緊張しているのか?→相手が緊張していたら、自分からムダなミスをしない。
- 相手のペアはどっちが未熟なのか?→ミスの多い方にボールを集める。
このように、ベクトルの方向を変えると、勝つための「答え」が見えてきます。
余計な未来の結果を考えないで、今からやる事だけに意識を向けています。
試合のような経験を積める環境では、他人のプレーに興味をもって臨むようにします。
というのは、対戦相手や他の人のナイスプレーは、自分にも取り入れられるお手本になる可能性もあるからです。
弱気になるタイプ
弱気になるタイプの特徴は、未来の結果を意識する他に、他人の評価を気にして心を乱してしまうこともある。
- 自分がミスしたら恥ずかしい。
- 自分の失敗で負けたらカッコ悪い。
- 見られているから変なミスが出来ない。
- チャンスボールをミスしたら格好がつかない。
このように「自意識過剰」になり、その結果、自分で集中を妨げてしまいます。
だから、緊張感を作り出し、試合でやるべき事の方向性を間違えさせてしまうのです。
ベクトルを変える2つの行動
テニスは「さぁ、強気で!」と言葉を発するだけでは、変わることはできません。
行動することで、状況を変えることができるようになります。
そのため、試合に没頭するために、簡単にできる2つの方法を解説します。
ポイントの取り方など「作戦」にベクトルを向ける。
試合で最もやるべきことは、戦術を駆使して戦うことです。
というのは、目標をつくることで、余計な迷いが無くなり没頭できるからです。
しかも、作戦通りに上手く行ったときは、今までにない楽しさを感じられます。
例えば、3球目に勝負をかける作戦を決めた場合、1球目と2球目は、3球目に備えた下準備になるため、余計に力まないで打つことができます。その時点で(無駄な)ミスが少なくなります。
その上、作戦が失敗しても、瞬時に「何が悪かった?」を理解できて、「じゃ、次はもっとこうしよう」と 積極的に事を進められるようになるのです。
だから、未来の結果に恐怖を感じないで「プレーを楽しめる」ようになります。
おまけに、自分のペアと作戦を練ることで、ペアでポイントを取るパターンが無意識に身についてきます。
したがって、試合では相手の特徴を把握して、崩すための「戦術」に頭を使うことが、冷静にプレーができます。
ボールを全て返球して見せる「動き」にベクトルを向ける。
もう一つは、テニスで一番忘れちゃいけない「動き」を意識することです。
理由は、心理的に乱れているときは、フットワークの意識が薄れて動きが悪くなるからです。
例えば、試合で調子が悪くなるときや、テニスがスランプになるときの根本の原因は「足が止まってしまう」ことなのです。
やっている本人は、(フットワークより)小手先の使い方に「問題がある」と感じているため、調子を戻せません。
テニスは、足が止まることで、ボールとの距離感が悪くなります。距離感が悪いと、打点の位置が狂ってしまうため、ミスをしやすい環境になるのです。
さらに、足が止まると体の温度が下がり、体の動きが鈍くなるため「しなりの無い」ぎこちない動作になります。
だから、心が「乱れている」ときや「調子が悪い」と感じたら、足を動かし「動きを良くする」ことを意識する必要があるのです。
下記動画は、ダブルスのときに、前衛の動きがわからない方向けに「横の動き方」を解説した動画です。
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まとめ テニスの試合でメンタルが「弱い人」と「強い人」の違いはこれ!強くするコツ
- メンタルが弱い人は、結果にベクトルを向けている。
- メンタルが強い人は、やるべきことにベクトルが向いている。
- 試合に没頭するには、戦術を駆使して戦う。
- 勝つ為の準備は、足を止めない。
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