テニスの試合で勝つために理想的なのは「自分の得意」対「相手の不得意」で勝負ができると、断然有利に試合を進められます。
テニスは「ミスをしない確率」が高い方が勝つスポーツなので、当然得意な方は確率も高く、心理的にもリラックスして行えるため、無駄な失点を少なくさせられます。
得意な方は、ボールを操ることがやりやすいため、先手で相手を動かすことで、相手にプレッシャーをかけてミスをさせやすい環境を作れるのです。
目次
前衛が一撃で仕留めるにはフォアを使う
ストロークは「フォアが得意な人」「バックが得意な人」それぞれいます。
ボレーになると初級~中上級の方は、ほとんどがフォアボレーを使うことが安心するのではないでしょうか。
ダブルスの雁行陣は「攻める人」「守る人」がはっきり分かれているため、攻める人はボレーが「得意」か「好き」じゃないと、ネットで良い仕事ができません。
ネットで良い仕事とは「動き回りプレッシャーをかける」こと「チャンスボールを決める」力があることですが「決める」という動作も、バックボレーよりはフォアボレーの方が決めやすいものです。
例えば、目の前に飛んでいるハエを叩き落とすには、手の平側で叩き落とすのが自然であるように、人間のスムーズな動きだからなのです。
手の平側(フォアハンド側)は、ハエを一撃で仕留めるパワーと、瞬時にハエとの距離感を掴みやすいのは普段使いなれている動きだからです。
そのためダブルスの前衛はフォアボレーで勝負することはスムーズな動きでもあります。
フォア側を駆使する陣形の作り方
下記画像(左)の通常のフォアサイドの形から、画像右の形を作ることで、自分たちはフォアを多く使える陣形となります。
上記画像の(左)はどちらの前衛もフォアを使えるイーブンの状態。
右の画像は自分たちだけがフォアを多く使える状態。
画像右の陣形を作るには、下記画像左のように、赤丸のストロークの人がストレートにロブを上げることで、相手の陣形をチェンジさせられます。
赤丸が上げるロブは、スマッシュが打ちにくい、高さのあるロブが相手前衛(ピンク丸)も無理に手を出さないので効果的にチェンジをさせられます。
上記画像①のバックサイド側では、クロスラリー中にそのまま山なりのボールをクロスに打つことで、自分たちだけチェンジする時間を作れます。
ポイントを奪う攻撃の方法
ストレートラリー中にポーチをする。
下記画像のように水色の前衛がラリー中の甘いボールをポーチに出て、ピンクとオレンジの2人の間にある黄色い枠に目掛けて決めに行きます。
赤丸のストロークの人が深いボールを打つと、浮いた叩きやすいボールが来やすくなります。
叩きにくい低めの弾道のボールは、下記画像のように角度をつけた黄色い枠の位置にアングルボレーで狙います。
雁行陣の持ち味として、前衛が動き回ることでオレンジ色のストローカーにプレッシャーをかけられます。
甘いボールを打つとポーチの餌食になるとインプットさせられると、プレッシャーを感じながら打つのでサイドアウトをしてくれるようにもなります。
相手前衛の動きを止めるコース
当然、相手の前衛もネットにいるからにはポイントを奪い取ることを考えています。
そのためバックボレーでもポーチに出ないとプレッシャーをかけてミスを誘ったり、ポイントを奪い取ることは出来ないので動いてきます。
その動きを封じるのがストレートラリーだけじゃなく、クロスに狙う必要があるのです。
クロスのコースを混ぜることで、相手前衛の動きを制限させられます。
上記画像のようにストレート側の水色の枠のコースと、クロスの三角の黄色い枠のコースの2コースあれば、コートの真ん中にいるフェデラーにポーチをさせにくく出来るのです。
ただ、実際は上記画像のように黄色丸の人の位置から、クロスの赤い枠を狙うにはパートナーにぶつかりそうで打ちにくいのです。
そこで前衛のパートナーが屈むことで打つコースを広げてあげるのです。
上記動画のオレンジのウェアの前衛(ナダル)の動きに注目してください。
相手のワウリンカが打つ時はポーチをするチャンスをうかがっていますが、パートナーのロペスが打つ時は、屈んでロペスがどっちにも打てるようにしています。
この「ポーチをうかがう 」→「 屈んで打てる範囲を広くする」の動きで、この陣形を最大限生かすことになります。
上記動画のように、ストレートラリーからクロスに切り替えられると、相手のストローカーもカバーが出来ないので、高い確率でポイントを奪えます。
しかも、ポイントゲッターの前衛がフォアで勝負ができる(右利きの場合)陣形なので、自分たちが試合を有利に運びやすくなります。
ダブルスのポジション 雁行陣の戦術 まとめ
- 一撃で仕留めるのはフォアハンドがスムーズ。
- 自分たちはフォアを利用する陣形を多く作る。
- ポーチではボールの状況で「叩く」「アングル」を使い分ける。
- 前衛が屈むことで、ストローカーがクロスにもコースを狙えて、相手前衛を迷わせることが出来る。
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