テニスを上達するには、ボールに対して「反応」「動く」「狙う」を進歩させる必要があります。
この3つは、テニスを成り立たせる根本となる部分だからです。
テニスは、ボールが主体となる競技なので、ボールに対して適切な動作ができないと、自分が思う望ましい方向には進まないのです。
例えば、いくら有名なプロに高いレッスン料を支払って(打ち方を)教わっても、自分が距離感を上手く取る動きができなければ、テニスで活かすことは出来ないのです。
そのため、テニスは飛んでくるボールに対して、打つことの前に「打ちやすい場所に動く」ことを身につけることで、上達を促進させます。
今回は、早く上達したい初心者向けに、最も即効性がある効果的な「練習方法」を紹介します。
目次
ボールを安定させるために打ちやすい「距離感」を身につける
ほとんどのテニス初心者は「ボールを(上手く)打つ」ことだけ考えてしまうのです。
実は、ボールを(上手く)打つことは二の次になるのです。
なぜなら、ボールを打つには、自分で打ちやすい距離感を保てないと出来ないからです。
私が経験した中で、テニス初心者は「飛んできたボールに打ちやすい距離感を作る」ことに苦労している人が多かったのです。
それは、ボールを「打つ」ことに頭が満たされているため、打ちやすい場所に「移動する」ことに注意が薄れている状態だからです。
逆に言うと、打ちやすい場所に移動することに注意を向けられると、上達を早められるのです。
というのも、適切な距離感を合わせられると、飛んでくるボールに対して打ちやすいポジションへ入ることが出来るため、スムーズにボールを打てるようになるからです。
スムーズに打てるから、ボールを狙って打つことも行いやすくなります。
実は、テニスはこの繰り返しなのです。レベルが上がるとボールが速くなり、相手はあらゆるスペースを狙って打ってきます。そのボールに対応した動きができないとミスが出ます。
速いボールに対応する動きができるから、守り抜くことや、攻撃に切り替えることも出来るのです。
したがって、上達するために「打ちやすいポジションに入る」距離感を身につけることは、欠かせない部分なのです。
ボールをコントロールするからテニスのレベルが上がる
ボールを打つ練習では、ボールをコントロールするための「感覚」を早くに身につける必要があります。
ボールをコントロールできると、ラリー練習でボールを繋いだり、ゲームでオープンコートにエースを取ることも出来るようになります。
そうなることで、コーチに認められて他の人より早く進級する事にも繋がります。そのうえ、ゲームで相手を打ち負かし「テニスの楽しさ」も感じることができるのです。
自分が狙った所にボールを飛ばせると、レベルアップしていることを肌で感じられ、モチベーションを上げられます。つまり、次のステップへ進む意欲を高められるパワーがあるのです。
そのため、初めから繊細な感覚を身につけることも、上達を促進させてくれるのです。
テニス初心者に最も即効性のある練習方法
前述した、ボールに反応して「動く」ことや「狙う」ことは、繰り返し行うことで早く身につけられます。
正直、スクールでは限られた時間で、他の人との合同練習なので、身につけるまでに時間がかかります。
したがって、早く上達するには、前述したボールに反応して「動く」「狙う」を自分で練習して身につけるしかないのです。
上記の動作を手っ取り早く身につけられる方法は「壁打ち練習」をすることなのです。
しかも、近い距離での壁打ちです。
壁打ちは、壁とのラリーを続けられるようになると「距離感」や「コントロール」を身につけられるのです。
近い距離だからラケットを引き過ぎないため、打点も前で捉えやすく、やわらかいタッチの感覚も身につけられます。
壁打ちで得られる効果
- 回数をクリアするために、打ちやすいポジションで捉えようとするので「距離感」を掴める。
- 壁打ちを繋げるために、狙う位置を定めるので「コントロール」が身につく。
- 振り遅れないように意識するためラケットの「準備が速くなる。」
- 近い距離で行うので、ボールのスピードをコントロールするため「ソフトタッチ」が身につく。
上記のような、上達に必要な要素をスクールで身につけるには、(別々に学ぶため)1~2年はかかります。
しかし、壁打ちは、無心で練習するだけで、いっぺんに身につけられるのです。さらに、壁打ちは(気兼ねなく)反復練習ができるため、身体へ確実に覚え込ませられます。
テニスの上達に欠かせない内容が効率よく練習できるのです。
ただ、最近は壁打ちが出来るところも少なく、なかなか見つけることも難しいのが現実です。
しかし、最近はそれをサポートするのに「リバウンドネット」という、ポータブル壁打ちネットも存在するほど、壁打ちは効果のある練習方法として人気があるのです。
リバウンドネットは、省スペースでできる練習方法で、効果も壁打ちと変わらないので十分に上達を促進してくれます。
普通に壁打ちをするより使い勝手は良いかも知れません。というのは、ポータブル壁打ちネットの場合、限られた枠の中に狙う必要があるので、狙う意識が高くなるので「繊細な感覚」は断然高められるからです。
*上記画像:全豪オープンでホテルに隔離された選手が、部屋で感覚練習をしている様子です。
とにかく初心者のうちは、、飛んでくるボールに「反応して」打ちやすい場所に「動く」、そしてボールを「狙う」の3つを「短い距離」で「小さなスイング」で行うようにするのです。
理由は、短い距離だと全ての操作が簡単に行えます。尚且つテニスの根本となる「重要な感覚」を身につけられるからです。
いきなり普通のテニスコートのサイズで、ボールを飛ばそうとするからラケット操作が難しく感じるのです。しかも、跳ね上がるボールの対応に手こずります。
スタートを難しくするから、前に進みにくい壁ができるのです。
効果的な壁打ち練習方法
壁打ちをやるときは、必ず目標回数を決めてクリアするように行います。
- 壁から2~3mくらい離れた位置で、ゆっくりなボールでノーミスで10回からスタートして、30回をクリアするようにします。(フォア10回→バック10回→フォア20回→バック20回と、フォアバック別々に30回をクリアします。)
- フォアバック別々に30回クリアできたら、次にランダム(フォアバックを混ぜて)で30回を目標に行います。
- クリア出来たら、立ち位置を少し(1~2m)下がって行います。
回数が余裕でクリアできる場合は、目標回数を高くして行ってください。
壁との距離は近くから行いますが、目標回数をクリアしたら(少しずつ)ハードルを上げるように離れていきます。
スイング方法
距離が近いので「正面向きのまま」下記画像のように手首の形を作ったら、ラケット面でボールを(斜め上に)押し出すように動かします。(バックハンド:両手バックは反対の手のひらで、片手バックは手の甲を意識します。)
*正面向きは「打点を前にしやすい」ので、コントロールに適切な打点を覚えられます。
狙い方
ボールをコントロールするときは、上記画像のように「手首の形を維持したまま」打点の少し後ろから、(1mくらいの振り幅で)狙う方向に押し出しながらスイングします。
スイング幅
壁から2~3m離れた場合のスイング幅の目安として、上記のように、テイクバックからインパクトまでのスイング幅を短く(約30㎝)セットします。インパクトからのフォロースルーは「倍ぐらい」にスイングします。(バックは逆)
要するに、最初のうちは、あえてテイクバックは小さく、フォロースルーでボールを飛ばすイメージのスイングを癖つけます。
なぜなら、テイクバックが小さいと「打点を前に」安定させやすく、尚且つボールの「コントロール」を高められるからです。
練習をサポートするアイテムの紹介
このリバウンドネットは、超おすすめです。跳ね返りがしっかりしているから、小さなスイングでしっかり跳ね返ってきます。だから「慌ただしい」壁打ちにならないので、初心者にもやりやすいのです。
(*もちろん、通常のスピードでも問題なく練習できます。)
練習不足を補うサポートとしては、持って来いの練習用ネットです。
- 大人から子供まで、手軽に練習ができます。だから、他の人より上達を早められます。
- ボールがしっかり跳ね返ってくるので、実際のラリー練習と同じ運動量の効果を得られます。
- 「省スペース」で出来るため、少しのスペースがあれば毎日でも練習できる。
- ネットの角度調整ができるので、ネット相手にボレーボレーや、高いバウンドのボールを打つ練習もできるのです。
- 専用の収納バックに入れて持ち運びもできるため、周囲を気にしない場所でも練習ができます。
元テニスコーチが教える早く上達したい初心者に最も即効性のある練習方法 まとめ
- テニスはボールの動きに自分の動作を合わせる。
- 重要なのは「上手く打つ」ことより、打ちやすいポジションに入ること。
- ボールを狙う感覚は、初めから磨く。
- 壁打ち練習は、重要な要素をいっぺんに磨くことができる。
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