このページでは、ストロークで速いボールに対応できない方向けに「速いボールに対応するコツ」を、わかりやすく解説します。
速いボールに対応できない原因は、ボールのスピードに目の動きが慣れていないからです。
というのは、目の動くスピードは、(普段の)練習しているスピードに慣れてしまうため、急に速いボールがくると目の動きが追いつかないからです。
例えば、初級者レベルと上級者レベルでは、基本的なボールのスピードが違います。
そのため、目を動かすスピードも、初級者はゆっくりしたボールに慣れて、上級者は速いスピードに慣れてしまうのです。
ボールの情報をつかむ「目」は、その情報を「脳を通して体に指令を出す」重要な部分なのです。
だから、素早く情報をつかむ「目」と、スピードに対応する「動作方法」を身につける必要があります。
目次
フォアハンドは左手で「打点の目安」を作る
先ず、速いボールに対応するために身につけておきたい動作は、打点の位置を明確にする動作です。
テニスはボールのスピードに関係なく、ボールを捉える位置を一定にさせる必要があります。
特に、スピードのあるボールは、打点がズレやすいからです。
左手をボールの捉えたい位置にセットすることで、ボールを捉える位置の目安があるため、打点の位置を把握しやすくなります。
左手を作ることで、突然、相手が速いボールを打ち込んできても「この位置でボールを打つ」という打点の目安を作ることで、タイミングを逆算できるようになり、打点のズレを防ぐことが出来る効果があります。
しかも、左手をセットすると上半身が捻じられるため、ボディーターンしながら勢いのあるボールを放てる環境も作れます。
上記画像①で左手をセットして、適切な打点の目安(点線の赤い丸)を作ります。
画像②は、セットした左手の延長線上にある適切な打点(赤い丸)で、ボールを捉えています。
左手をセットする位置は、セットした左手の15~20㎝ほど先にボールがあるようにセットします。(上記画像)
腕の高さは、自分が打ちたい打点と「同じ高さ」にセットして、フットワークで微調整します。
ストロークで身につける打点の高さ
ストロークでは、身につけておくと効果的な3つの打点の高さがあります。
それは「腰」「胸」「目線」の高さのボールです。
レベルアップを目指す人には、もっとも磨く必要のある打点です。
腰の高さのストライクゾーンで相手を動かし、状況を見て高い打点のゾーンで攻撃をしていきます。打点が高くなるにつれて、時間を奪う攻撃ができるのです。
POINT 自分が決めた高さの位置でボールを打てるように、確実に移動することです。
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時短で準備ができる動作は「オープンスタンス」
テニスは、相手のレベルやプレースタイルによって、(通常のように)踏み込んで打つことが出来ない場面があります。
スピードのあるボールにも対応できる打ち方は、現在主流のオープンスタンスです。
上半身の「捻じり戻しで」ボールを飛ばせるオープンスタンスは、足を「踏み込んだり」「戻したり」する必要がないので、スピードのあるボールに対応しやすいのです。
例えば、上記画像のようなボレー対ストロークでは、あっと言う間にボールが行き来するため、足を前に踏み込んでいると(寝坊した朝のような)慌ただしい動きになります。
しかし、上半身の捻じり戻しだけで打てるオープンスタンスで行うと、慌ただしさを一気に解消することが出来ます。(短いボールは踏み込んで打ちます。)
そのため、オープンスタンスは、速いボールが飛んできても一瞬で準備が終わるので、だれもが「わっ、余裕!」と、落ち着いて打ち返すことが出来るのです。
関連テニス|ストロークで出来ないと損するスタンスとは?詳しく説明
時間の余裕を作れるスプリットステップ着地方法
スプリットステップを(下記画像のように)後ろに着地すると、相手と距離が取れます。
そのため、離れた空間の分だけ時間の余裕が作れるのです。
「その程度下がるだけで?」と思うかもしれませんが、(実は)これも効果的です!
プロの選手は「守りを固めるときに」当たり前のように行いますが、ネットプレーでも、抜群の効果でボールに反応できるようになり、ボールに飛びつけるようになるのです。
スプリットステップを使い分ける判断基準は
- 自分が打ったボールが良いコースの場合:攻撃する準備のため「前方に着地」します。
- 自分の打ったボールが甘いコースの場合:守りを固めるため「後方に着地」します。
- どちらにも該当しないコースの場合:その場で着地します。
これは、ボレーや(速いサーブの)レシーブでも同じで、相手が速いボールを打ち込んでくると判断したときは、スプリットステップを後ろに着地することで、素早い反応ができるようになります。
「後ろに下がる」と言っても、相手が打つ前から立ち位置を下げてしまうと、相手も「あっ、下がってる!」と、気付いてしまいドロップショットに切り替えてくる可能性があります。
そうなると、自分が守らなければならない「コースの選択肢」が増えてしまいます。
それを回避するために、相手に気付かれないで下がれるスプリットステップが有効なのです。
しかも、後ろに着地しながら前傾姿勢を作る(上記画像)ことで、ドロップショットにも対応しやすいのです。
「距離を取る」ことで大事なポイントは、判断です。打ち込まれる前に放ったショットが甘いのか?甘くないのか?で、立ち位置は変える必要があります。
テニスは、自分の放つボールの「深さ」「方向性」「威力」で、攻守の判断をします。
そのパフォーマンスを最大限に発揮してくれるのが、スタートダッシュのスプリットステップなのです。
関連中級者がダブルスで動きを良くするスプリットステップのコツ
速いサーブには「踏み込み」と「スイング」を同時に行う
スピードのあるサーブには、横向きを作ってからボールを打ちに行くと間に合わなくなります。
サーブはストロークと違って、高い打点から叩きつけるように打ってくるため、ラリー中と同じ動作をしていると、ボールを捉える適切な打点にラケットが間に合わないのです。
そのため、上記画像のように上半身を捻じりラケットだけセットして、右足を踏み込みながらスイングすることで、時短になり前方の打点でボールを捉えることが出来るようになります。
踏み込みながら打つことで、サーブのスピードを利用した、勢いのあるボールを飛ばせるため、サーバーに「次のボールの処理」を慌ただしくさせられます。
慌ただしさを感じたサーバーは、よりスピードのあるサーブを打とうとするため「力みながら」打ち始めます。
そうなると、速いサーブが入らなくなるので、相手のセカンドサーブと勝負ができるため、楽な展開で試合を進めることが出来るのです。
速いボールに対応できる「動体視力を磨く」トレーニング
テニスの動作は、全てボールの情報から始まります。初級者と上級者では、ボールの情報を脳に送り込む「スピード」と「正確」さが大きく違います。
ボールの情報を瞬時に取り込めるから、身体が自然とボールに反応して、より状況に合った正確な動作が行えるのです。
下記動画は、動体視力を向上させる眼球トレーニングの動画です。
リアルテニスと同じように、上下・左右・正面に緩急のあるボールが、(約1分)次々と飛んできます。実際に、手でボールに反応して行うとより効果的です。
(*ボールを目で追うだけでも、目を動かすスピードを速くさせられます。)
ボールを見て「フォア」「バック」「返す」「叩く」など「反応する」ことと、どう打つか「判断」することが磨けます。
ボールのスピードは、後半になるにつれてスピードアップしていきます。
動体視力は、やらなければ衰えるだけですが、毎日(少しだけでも)鍛えることで向上させることも出来ます。
さらに動体視力を向上させる トレーニング メガネを紹介します。
引用:楽天
このトレーニングメガネは、TVのミライモンスターでの紹介や、プロアスリートも効果を感じているほど、動体視力を効果的にアップさせる優れものなのです。
人間が本来持ち備えている力を活かした、視力回復方法です。
トレーニング方法は、面倒な手間がなく、トレーニングメガネを装着するだけです。
この眼球トレーニングの面白いところが、トレーニング用のサングラスをした状態で2~3日に1回10分行うだけでボールの見え方が変わってしまうのです。
サングラスのレンズが点滅することで、途切れ途切れの視界となり視界をさえぎることで見る力を向上させます。
デメリットは値段が少し高めなことです。
ただ、ラケットなどの消耗品とは違い、一度買ったら買い替える必要がなく、トレーニングをし続けられます。長い目で見たら(ボールが見えづらい)ストレスから解放されるので、値段以上の価値はあります。
今まで「わっ、見えない!」と感じていた、プレー中の歯がゆさがスッキリ解消されて、見えることの快適さを感じながらプレーができるのです。
目の動きは、ボールの情報をキャッチして、身体を動かす最も重要な役割です。
その情報が「ぼんやり見える」のと「しっかり見える」のでは、プレーの正確さは大きく変わります。
この眼球トレーニングは、やらないと衰える一方で、行うことで効果をずっと維持できるのです。
テニス中級者が速いボールに振り遅れない「速い球の返し方」4つのコツ まとめ
- フォアハンドは左手で「打点の目安」を作る。
- 「オープンスタンス」は、時短で準備ができる。
- スプリットステップを「後ろに着地」することで、時間の余裕ができる。
- レシーブは「踏み込みとスイングを同時」にすると、振り遅れない。
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