このページは、フォアハンドに自信がない方向けに「打ち込んでコートに収めるコツ」を、わかりやすく解説します。
フォアハンドで、思いきり打ち込んで攻撃できたら気持ちいいですよね?
フォアハンドに自信が持てると、(試合などで)心理的に落ち着けるため、ゲームを支配しながら進められるようになるのです。
例えば、試合で緊張感があっても「なんか、余裕だな」という気持ちになってきます。
特にフォアハンドは、テニスで一番使う場面が多いショットのため、自信が「ある」と「ない」では、対決するときの安心感が違います。
ボールをコートに入れる自信があるから、ボールを強気で打ち込んだり、攻守の状況で冷静な判断ができるのです。その余裕があるからこそ、試合を自分のペースで進められるのです。
だから、試合で一番打つことが多いフォアハンドは磨く必要があるのです。
目次
フォアハンドを打ち込むための『グリップの握り方』
テニスで一番多く打つフォアハンドでは、レベルが高い人ほどフォアハンドで組み立てを考えて、ポイントを奪うことを行います。
そのため、フォアハンドに自信が「ある」か「ない」かで、大きく勝敗を分ける重要なショットです。
このフォアハンドを安定させる要素の1つとして、とても重要なのがグリップの握りです。
最低限注意することは、グリップの位置がズレない。グリップを握っている位置を把握していることです。
そして自分が「どんなボールを打ちたいのか?」「どんなプレーをしたいのか?」によって、適正な握る位置があります。
現在、世の中に出回っているラケットは、ボールを飛ばしやすい素材になっているので、トップスピン(順回転)をしっかりかける必要があります。
そのトップスピンを簡単に行うには、グリップの握る位置が重要なのです。
トップスピンをかけるのに適している握り方は、セミウエスタングリップとウエスタングリップなのです。
【セミ ウエスタン グリップ】
- 比較的飛ばしやすく緩やかな回転量となりますが、リストを使うと回転量を多くすることも出来ます。
- 細かな小手先のショットも行いやすく、グリップチェンジも楽に行えるので、ネットプレーへの移行もスムーズにできます。
- ストロークで相手を揺さぶり、ネットプレーでポイントを取りたい方に向いています。
【ウエスタン グリップ】
- 回転量がかなり多めにかかり、慣れるまではボールを飛ばしにくいです。
- 身体をしっかり使わないとボールが飛ばないので、体力も必要となります。
- 慣れると攻撃で打ち込んでも安定してコートに入れやすいので、ストロークでガンガン攻撃をしたい方に向いてます。
*ウエスタングリップは、プロの選手に最も多い握り方です。
グリップを詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
フォアハンドの『打点』を安定させる身体の使い方
フォアハンドを安定させるためには、打点の位置がとても重要なキーポイントになります。
なぜなら、プレー中に起こるミスショットの原因は、打点の位置がズレて起こることが多いからです。
テニス経験が浅いと、ボールを捉えるタイミングを合わせられないことで、打点がズレます。
高いレベルになると、ボールの「スピード」「コース」「球種」など、変化によってタイミングが合わせにくい環境になるため、打点がズレてミスに繋がるのです。
このように、打点が前後左右にズレてしまうだけで、直接ボールに影響が出るほど、疎かにできない部分なのです。
ただ、「打点は前にする」ということは、頭で理解していても(なかなか)上手く出来ないのがテニスのもどかしいところですが、お勧めのコツを紹介します。
打点の位置を覚えるには「顔の向き」と「肩の位置」で、インパクトの形を作ると覚えやすくなります。
というのは、形を覚えることで「この形で打つ」という打点の目安ができるため、(こうしなきゃなどの)余計なことを気にしないで「形」だけ意識して覚えられるからです。
例えば、ボールは「この辺で打ちましょう」のような、アバウトで目安が無い状態よりも「インパクトで形を作る」という目標を作った方が、成否がわかりやすく改善しやすいのです。
しかも、形を作ることは、ボールを打たなくても練習ができるので、身につけやすい。
【打点の位置を覚える形】
- 「インパクトでボールを後ろから見る形」で、アゴの真下に右肩が来るようにします。(下記画像)
- インパクトの顔の向きは、フィニッシュするまで維持します。
「ガットの後ろからボールを見ながら打つ」ので、身体より前方でボールが打てるようになります。
打ち終わりまで顔を残すことによって「軸のブレ」や「ヘッドアップ」を抑える効果もあり、インパクトが安定して、フレームショットも少なくなります。
フォアハンドは、打点の位置を安定させることで、無駄なミスを大幅に減らすことができます。
フォアハンドのミスが少ないことで、プレーに余裕が生まれ、他のショットにも良い影響を与えてくれます。
インパクトの形を詳しく知りたい方は、こちらが参考になります。
ラケットの感覚をつかむ『左手』の使い方
ラケットを支えて持っている左手(右利きの場合)には、大きな役割があります。
相手が打ってきたボールに対して、フォアかバックかの反応は、脳で判断した後に「左手」が素早く行動を起こします。
例えば、フォアハンドに飛んで来たボールの場合、準備の「きっかけ」は、左手とボディターンで行います。
というのは、ラケット面の角度を把握するのも、ラケットを支えている左手で感じる必要があるからです。
さらに、ラリーの合間も、グリップを持つ右手をリラックスさせるために、左手をメインにしたラケットの支えが重要になるのです。
右手は軽くグリップに触れておくだけなのです。
握りの最終確認は、ラケットを支える「左手」と、グリップを握っている「右手」を使い、二重で確認をします。
したがって、左手には重要な役割があるので、練習するときはラケットを支えている「左手」も繊細に感じながら行うようにします。
ポイントはギュッと力を入れ過ぎないで、柔らかくラケットを支えて指がラケットに触れていることを感じることです。
テニスはタイミングを合わせることが重要なので、指のリラックスが必要なのです。
リラックスする部分は、右手も左手も指の部分です。
もっと詳しく「左手の使い方」を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
ラケットを『振り抜く』ための使い方
ラケットを「しっかり振り抜く」という意味は、ボールを飛ばすためだけではなく、ボールに回転を加える意味も含まれているのです。
硬式テニスのボールは、動作に慣れてボールを打つと、びっくりするくらい簡単にボールが飛んでしまうのです。
そのため、ボールに回転を加えることで、コートに収まるようにしています。
ボールは回転が加わることで、空気抵抗が生まれるため、ボールの飛距離を抑えることができるのです。
したがって、ラケットを振り抜いてコートに収めるには、ボールを擦りながら回転を加える必要があるのです・・・がっ。
面の角度を正確に出せない人が、(無意識に)ラケット面が開いた状態でボールを擦ってしまうと、ボールは簡単にアウトしてしまいます。
ラケット面を垂直で(下記画像左)正確に出せるのは、相当なレベルの人だけです。ラケットを垂直に出しているつもりが、微妙に上や下を向いているからミスが出るのです。
そのため、敢えて「かぶせ気味」のラケット面に慣れた方が、面が開いてしまうミスを避けられ、たやすくスピンのボールを導入できるのです。
この「かぶせ気味」の状態が、コートに収まるラケットの振り抜き方なのです。(ラケットをかぶせる加減は、調整する必要があります。)
最初は上手く出来なくても、慣れると気持ちよくボールに回転をかけられ、コートに収まるようになります。
ボールを捉えるイメージは、下記画像左のガットの一ヶ所の部分「点」で捉えないで、画像右の縦長の「線」で捉えるイメージです。
ボールを「ポンッ」と打たないで「ザァーッ」と擦りながら打つイメージです。
「ラケットを振り抜くコツ」を詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
強打するときの『リストと身体』の使い方
やっぱりテニスをするなら、相手が驚くような強いボールでエースを狙いたいですよね。
ボールを強く打ち込んでコートに入れるには、回転量も伴わないとコートに収まりません。
その回転量を増やすには、腕をムチのように鋭く使う必要があります。
しかし、腕をムチのように鋭く使うには、腕力だけでは限界があります。
そのため、身体の「力」を利用したボディターンを使い、身体の軸を鋭くターンさせることで、腕もムチのように「鋭くしなり」ながら引っ張られてきます。
ゲーム中に、矢のようなボールでポイントを取れると、無意識に「よしっ!」と声が出てしまい、何とも言えない充実感を味わえます。
しかも、周りの人も驚きで目が点になり、ゲームが終わった後に「あのショットすごいね!」と話のネタにもなります。
鋭い軸のターンは、右足にパワーを蓄えて(タメを作る)一気に地面を蹴り上げてパワーを解放します。
腕の使い方は、テークバックでラケットヘッドから引かないで、下記画像のように「ヘッドを立てる」ようにネット側へ残しながら引いていきます。
打つ時はその状態から、通常通りにスイングをします。
あえてヘッドを残すことによって、腕の関節をムチのように使えるため、最大限のリストが使えるようになります。だから、回転量が多いボールとなるのです。
スイングも、意識して下から上に振り上げる必要も無く、ボールの高さのまま真横に振り抜くだけです。
というのは、ヘッドを残すため、ラケットを持つ手首の関節がムチのようにしなり、自然に下から上へと動くからです。
もっと詳しく「リストと身体の使い方」を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
関連相手にストレスを与えるバックのスライスとは?高い打点のスライスのコツ
テニスで重要な動体視力:眼球トレーニング動画
テニスは、レベルが上がるに連れて、ボール自体のスピードが速くなるため、動いているボールに、素早くピントを合わせる動体視力も重要になります。
その動体視力は、40歳を過ぎるころから急激に低下していきます。
それは、加齢によって眼球を動かす筋肉が衰えてしまうからなのです。
衰えた動体視力は、何もしなければ低下するだけですが、眼球トレーニングをすると向上させることもできるのです。
下記の動画は、テニスに必要な「動体視力」「眼球運動」「瞬間視」「深視力」「目と手の協調性」が磨かれる眼球トレーニング動画です。
約1分程度ですが、ボールを目で追うことで、眼球を動かす筋肉に効果があります。
やり方
①飛んできたボールを、目で追う。
②(より実践的にするために)ラケットを持っているイメージで(ボレーするように)手で反応すると効果的です。
補足
✔ 正面のボールはバックハンドで打つ。
✔ チャンスボールは、攻撃のスイングをする。
✔ ウォッチボールは、手を出さない。
まとめ:テニスを上級レベルにさせるフォアハンド!強烈なトップスピンの打ち方
- フォアハンドは、どんなボールを打ちたいのか?で、グリップを決める。
- フォアの打点を安定させるのは、打点の「形」を覚える。
- フォアハンドは、左手の使い方で安定感が変わる。
- ラケットを振り抜くには、ボールを「線」で捉える。
- 強打するには、身体とリストを利用する。
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